
卒業式では必ず送辞が読まれます。
在校生代表として選ばれるのは嬉しいものです。
ですが「ちゃんとした文章をかけるのだろうか」とか「恥ずかしくない内容にできるか」と、不安もあると思います。
そんな悩みを解決するために例文や書き方のコツをご紹介していきます。
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目次
【送辞の書き方ポイント】
送辞の文章は2分以内に読み終われるくらいがGOOD
発表が長くなると、聞いている人には、「何を伝えたいのか」が分からなくなります。
どういう事かといえば、学校の集会での校長先生の話がいい例です。
話終わったときに「何を伝えたかったのか」全然分からなかったことがあると思います。
長くなりすぎてしまうと、聞いている側は内容を覚えきれず、飽きてしまうんですね。
ですから、しっかりした文章であることは大事ですが、長すぎず簡潔な文章にしましょう。
聞いている人が共感できる題材を取り入れる。個人的なエピソードは×
保護者の方や在校生、卒業生が聞いていて共感できる題材が良いです。
例えば、部活動や文化祭や体育祭などです。
部活動、文化祭、体育祭であれば、先輩と行動を共にしているので、聞いているみんなが共感できる文章が書けると思います。
逆に良くないのは個人的なエピソードです。
個人的なエピソードというのは、例えば「自分と○○先輩との思い出」等です。これではみんなが共感できません。
あと特定の部活のエピソードもあまりよくありません。
使うとすれば「部活動を通じて多くの大切な事を学ぶことができました」と、いうように部活動全体を題材にするといいです。
気持ちがストレートに伝わるような分かりやすい文章・言葉を遣おう
卒業生して巣立っていくことに対する寂しさや、暖かく見守る気持ちが素直に伝わるような内容にしましょう。
難しく、丁寧すぎるような言葉を選ぶ必要はありません。
逆にストレートな表現や言葉遣いの方が、相手にしっかりと伝わりやすいです。
卒業生に対する激励の言葉には注意が必要
送辞には卒業生に対する激励の言葉がよく盛り込まれています。
実は激励の言葉には注意が必要です。
なぜなら卒業後に就職する人もいれば、進学する人もいるからです。県内に残る人もいれば他県に行く人もいるでしょう。
ですから卒業生のみなさんを励まし、勇気づけれるような内容にしましょう。
すごく良い内容じゃなくても大丈夫。
あくまで主役は卒業生です。送辞の後に、卒業生からの答辞があります。
ですから卒業生の引き立て役になれば、十分なのです。
【送辞の文章構成(順序)は、たったの4つ】
送辞には順序があり、4つのパートに分かれています。
- 挨拶
- 卒業生への祝いの言葉
- 卒業生への感謝の言葉
- 卒業生への激励
この順序で文章を考えていきます。
あとはパートごとに適切な言葉や、思い出を当てはめていきます。
次からはそれぞれのパートの解説をしていきます。
【挨拶】(時候の挨拶)
時候の挨拶から始まります。時候の挨拶とは季節や気温に触れた、出だしの挨拶の部分です。
例えば
「雪も融けはじめ、だんだんと暖かい日差しが差し、まるで卒業の今日の日を祝っているような~」以下省略
といった出だしの部分のことです。
例文
WEBから使えそうなフレーズや例文を集めてみました。
出だしの「時候の挨拶」の参考にしてみてください。
- 冬の厳しい寒さも和らぎ徐々に春の暖かさが感じられいよいよ春めいてまいりました。
- 風薫る3月、希望に胸膨らませて卒業される皆様の・・・
- きらめくような春の日差しのなか・・・
- 根雪もとけ、春光うららかな今日この頃・・・
- この、明るい春の日差しの中、卒業していらっしゃる先輩のみなさんに・・・
- 外は嵐ですが、風にも、雨にも、負けないで、いますだってゆかれる先輩のみなさんに・・・
- 春はあけぼの。
ようよう白くなりゆく山際(やまぎわ)、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
まだまだ寒い日もありますが、ようやく春らしくなってまいりました。- 校庭の桜のつぼみが、新生活に期待する皆さんの心と同じようにふくらんできました
- ちょうど親鳥からひな鳥が巣立つように、皆さんも大空へと羽ばたく日がやってきました。
- 若鳥が巣箱を飛び立つように、皆さんも今日、中学校という巣箱から飛び立ちます。
- 今日は皆さんの旅立ちにふさわしく、弥生の空が美しく晴れわたっています。
- 遠くの山々はまだ白雪に覆われていますが、ふもとはすっかりあたたかくなりました。
- 草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられるきせつとなりました。
引用 http://chiebukuro.yahoo.co.jp/
送辞は答辞よりも先に行います。
つまり聞いている側も、まだ飽きずにちゃんと聞いているかもしれません。
「こんなもんでいいか」と思わずに考えておきましょう。
時候の挨拶での注意点
例文を参考に作成する場合は、その年の気温や季節の状況に合わせて文章を変えたほうが良いです。
地方によっては雪が多いところもあれば、少ないところもあります。それに昨年は雪が多くても、今年は少ないかもしれません。
ですから時候の挨拶は、その年の気候や季節の特徴をとらえた文章に変えることを、オススメします。
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【卒業生への祝いの言葉】
シンプルに「卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます」で大丈夫です。
【卒業生への感謝の言葉】
まずは過去を振り返り、一緒に懐かしむ内容から入りましょう。
以下例文
今、皆様は、この妻高校での三年間をどのように振り返っていらっしゃるでしょうか。多くの人との出会いの中で貴重な体験をし、十人十色の思い出を築き上げてこられたことと思います。常に私たち後輩の前を歩き、お手本となってくださった先輩方の背中は、私たちにかけがえのないものを残してくださいました。
引用 http://tsuma.call-t.com/?eid=386
体育祭・球技大会・学園祭・部活動などの共有した思い出を一つ挙げましょう。
卒業生に懐かしいと感じてもらえるような内容が良いです。
運動会や学園祭や球技大会では共同作業をするシーンがあると思います。
先輩に助けてもらった事や、協力し合ったことなどを取り上げると文章が書きやすいと思います。
以下例文
部活動においても、先輩方は常に私たちの先頭に立って、リーダーシップを発揮してくださいました。日々の練習を通して、机の上の勉強だけでは得ることができないものを教えていただきました。部活動で鍛えられた精神力や忍耐力は、これからの人生の中で、必ず生きてくることと思います。
引用 http://tsuma.call-t.com/?eid=386
卒業を惜しむ気持ちや、巣立っていくことに対する寂しさ
例文
今、こうして振り返ってみますと、先輩方は常に私たちの目標であり、心の支えでもありました。そんな先輩方が自分の夢のために日々試行錯誤し、努力してこられた姿を、私たちはずっと見てまいりました。これからは先輩方が築き上げてこられた伝統を、私たちが継承していかなければなりません。
引用 http://tsuma.call-t.com/?eid=386
激励の言葉
卒業後に進学する人や就職する人、いろんな進路があります。
いろんな進路の人、みなさんに向けた激励の言葉が良いと思います。
例文
若者たちの行く手には厳しい就職難が待ち受けています。このような時代に自分を見失うことなく、夢の実現に向かって進んでいくことは容易なことではないでしょう。しかし、そんな時こそ先輩方がこれまで乗り越えてきた苦難や仲間との楽しい思い出、この学び舎で身につけた知識が役に立つことと思います。本校でめぐり会った友人たちとの「絆」を生涯の宝とし、信念を持って未来を切り拓いていってください。
引用 http://www.sendaiikuei.ed.jp/i_html/i_tpc_12sotsu_2.html
就職する人が多い学校であればこの内容が参考になると思います。
逆に進学する人も多かった場合、「進学する人」も激励できる内容に変えると良いです。
送辞の例文
厳しい寒さがまだ残りつつも、日差しの春の訪れが感じられる季節となりました。このような佳き日に卒業生の皆様が晴れて高等学校の全過程を了えられご卒業を迎えられましたことを在校生一同、心からお祝い申し上げます。
希望を胸にこの仙台育英学園高等学校の門をくぐってから早三年、かけがえのない様々な思い出が走馬灯のように、頭に浮かんでいることでしょう。そして新たな生活への期待で先輩方の胸は、いっぱいになっていることでしょう。お別れに際して目を閉じると、私たち在校生にも先輩方と共に過ごした数々の思い出が蘇ってまいります。入学したばかりでおろおろしている私たちに優しく声を掛けてくださったあの時から、先輩方は常に私たちの模範でした。部活動においては、地道な練習が実を結び、ライフル射撃部やラグビー部、陸上部、また文化部では、書道部の全国レベルでの活躍、全校生徒一丸となって取り組んだ「育英祭」での各部の素晴らしい展示やステージ発表、このような先輩方の勇姿は仙台育英ライオンスピリッツを形として私たち後輩に示していただいたように思います。また、毎日遅くまで教室や図書館で必死に勉強されている先輩方の姿がありました。そのひたむきに努力する姿を拝見し、進路希望を実現することの厳しさと、夢に向かって頑張るという強い意志を感じることが出来ました。この先、先輩方は進学に就職にと、それぞれの道を進まれるわけですが、先輩方の前途には素晴らしい未来が開かれているとともに、その道は決して平坦なものではないと思われます。
昨年起きた、東日本大震災では、宮城野校舎が、校舎再建を余儀なくされ、プレハブ校舎での授業で真剣に学ぶ先輩方の姿がありました。国内においても未だ不況を脱しきれず、若者たちの行く手には厳しい就職難が待ち受けています。このような時代に自分を見失うことなく、夢の実現に向かって進んでいくことは容易なことではないでしょう。しかし、そんな時こそ先輩方がこれまで乗り越えてきた苦難や仲間との楽しい思い出、この学び舎で身につけた知識が役に立つことと思います。本校でめぐり会った友人たちとの「絆」を生涯の宝とし、信念を持って未来を切り拓いていってください。私たち在校生も「至誠・質実剛健・自治進取」の建学の精神に磨きをかけて先輩方が熱い思いを託して築き上げてこられた、この仙台育英学園高等学校を大切にし、その伝統を受け継ぎ、さらに発展させる覚悟です。先輩方もこの母校、仙台育英学園高等学校をいつまでも忘れることなく温かく見守り、ご支援くださいますよう心からお願い申し上げます。
最後に卒業生の皆さまのご健康と、さらなるご発展を心よりお祈り申し上げ、在校生代表の送辞とさせていただきます。
平成24年3月1日
在校生代表
引用http://www.sendaiikuei.ed.jp/i_html/i_tpc_12sotsu_2.html
卒業式 送辞のまとめ
発表するときには話す速さに気を付ける
緊張をしていると自然と話す速さが早くなってしまいます。
こういう厳粛な場での発表は、少々ゆっくりで聞き取りやすいくらいの方が丁寧感があります。
それに聞いているほうも聞き取りやすいのです。
ですから卒業生に対しての気持ちがしっかりと伝わるように、丁寧に話すことが大事です。
発表を聞いた卒業生が、気持ちよく巣立っていけるような送辞を書きましょう
卒業式のマナー・服装・送辞・祝辞などのまとめ記事はコチラです → 【卒業式】マナー・服装・送辞・祝辞などの解説まとめ
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