
大学生の卒業式というと、服装は袴で出席される方がほとんどです。
その中には多くはありませんがスーツで出席される方もいます。
「社会人になったらスーツを着るようになる」
「袴は一回きり」
「スーツだったら、社会人になってからパーティシーンでも使える」 他etc
などの理由があるようです。
でもいざスーツで出席しようと思った場合、「普段のスーツでいいのかな?」等考えてしまうと思います。
そこで今回は、卒業式にスーツで参加する場合のポイントなどを解説していきます。
目次
【大学の卒業式 服装の選択肢】
主に以下の5種類があります。
- スーツ
- 袴
- ドレス
- アンサンブル
- 振袖
この中では袴が主流で、次にスーツ、振袖と続きます。
卒業式は「袴」のイメージはどこから?
明治時代、女学校で活動しやすい袴が制服として採用されました。
これが女学生のイメージとして定着しました。
また袴は本来、振袖と異なり正装ではありません。
ですが女学生の制服だったことから、卒業式における服装として認められています。
逆にそれ以外の場では正装として認められないため、学校の卒業式でしか着られないのです。
袴を着る機会は卒業式だけ。
袴は卒業式でしか着ません。
「卒業式でしか着ないのに、たくさんのお金がかかるならスーツを購入する」
という方もいますし、
「一回しかない機会。女学生らしい服装で華やかに卒業式を迎えたい。記念にもなる」
という方もいます。
ちなみに袴を着られる場合は、レンタル・購入どちらにしても3万円前後はかかります。
美容室にヘアやメイク・着付けをお願いするとしたら、5万円くらいはかかると思います。
5万円くらいあれば、社会人になってからも着られるスーツやブラウスを購入できます。
と、なると「スーツで出席」という選択もありですよね。
スーツが少数派で心細い・・・
スーツを着られる方は、自分の中で何か考えがあってのことだと思います。
- 費用のこと
- 袴の場合、当日の準備が忙しい
- みんなと同じ格好をしたくない
- スーツのような正装で卒業したい etc
様々あると思います。
大体の方は卒業式で袴を着ます。
ですので心細いと思うこともあるでしょう。
でも、全員ではないと思います。
それに女子大であればおそらく大多数が袴ですが、共学であれば男子はスーツを着ています。
ですから意外と馴染んで気にならないですよ。
スーツだからと仲間外れになることはありません。
これから社会に出ていく大人ですから、自分で選んだ服装に自信をもって堂々としていましょう。
振袖で出席
実は振袖が一番、格式が高く、卒業式という場にふさわしい服装なのです。
もし、成人式のときに振袖を購入したなら振袖で出席するのもいいと思います。
ただし、どちらかというと着るチャンスが少ない袴を選ばれる方が多いようです。
【卒業式にはどんなスーツを選ぶべき?】
予算があれば、スーツの購入が◎
卒業式は式典です。
スーツを着ればOKというワケではなく、普段使いのものよりも上品・上質なモノが合います。
ご予算があれば、スーツを購入するのが良いと思います。
購入するときに気を付けたいのは、社会人になってからも着る機会がありそうなデザインを選ぶことです。
どういうことかというと、社会人になってからは結婚式やパーティ、歓迎会等様々なシーンがあります。
そういう時に着ていける上品・上質なものを選ぶと、今後も使いまわせます。
デザインにはラメやフリルが入ったものを選ぶと、普段使いのスーツと差別化が図れます。
【卒業式のスーツで相応しい色・NGな色】
基本的には先生方に対して敬意を払う色として、黒や紺色が無難です。
ですが、春らしくパステルを用いた服装も見受けられます。
中にはNGな色もありますので知っておきましょう。
NGな色
上記で、「社会人になってからも使いまわせるデザインのスーツが良い」と説明しました。
ですが、結婚式の時に使いまわせない色のスーツもあります。
それは白と黒です。
- 白 → 結婚式の時に、花嫁が使う色です。結婚式には着ていけません。
- 黒 → 喪服に見えてしまいます。黒を選ぶ場合は喪服以外で上品なデザインのものを選びましょう。
場合によっては注意が必要な色
それはネイビー・紺のスーツです。
ネイビーや紺といえば、黒やグレーよりもカジュアルで、オシャレなイメージがある色です。
どうして注意が必要なのか?
それはデザインによっては、「お母さんの服装」に見えてしまうからです。
特に丸首や、落ち着きすぎたデザイン等が、お母さん見えしてしまう原因です。
一度、試着してみて雰囲気を確かめましょう。
「上品な雰囲気」と「落ち着いた雰囲気」は別です。
若い女性らしさが損なわれないデザインを選びましょう。
【卒業式のスーツ選びにオススメのブランド】
卒業式は式典ですので、普段使いのスーツよりも上品・上質なものを選びましょう。
ネットで購入するのもいいですが、一番はやっぱり試着して決めたほうが安心確実です。
オススメのブランドとしては組曲、ハロッズ、NOLLEY’S(ノーリーズ)、UNTITLED(アンタイトル)等です。
これらは少し、お高めの値段設定ですが、比較的高品質なスーツが手に入ります。
町によくあるAOKIなどでももちろん大丈夫。
もちろん上記のブランドでなくても大丈夫です。
大事なのは普段使いのスーツよりも上品に見えること、社会人になってからも使えるようなデザインを選ぶことです。
近くの量販店でいいものがあれば、それを選びましょう。
即決は危険
「コレいいかも!」と思い即決して、他店でもっと良いものがあったらショックですよね?
まずは何着か着てみて、イメージを掴みましょう。
何店舗かで試着した中で一番よかったものを選んだほうが後悔しないと思います。
スーツは安いものではありませんから、後悔しない物をえらびたいですね。
【卒業式のスーツに合わせる小物やブラウス、その他の選び方】
卒業式は式典ですから派手に着飾ったり、目立つ必要はありません。
しかし、周りは袴で華やかな人が多い事でしょう。
まして袴の人はヘア、メイクもしっかりしていますから、特別感があります。
逆に、スーツで行く場合はヘアやメイクをやりすぎてしまうと、アンバランスになってしまいます。
ですから品がありつつ、普段よりもオシャレ感や特別感を出すのが正解です。
一生に一度の大学の卒業式ですので、多少は華やかにしたいところ。
なのでインナーやアクセサリー使いで特別感を演出しましょう。
ブラウスを変える
リクルート用のシャツは、どうしてもフォーマルに見えがちです。
フォーマル見えしないようにするには以下の物がおすすめです。
- 光沢のあるもの
- ストライプなどの柄物
- フリルがついているもの
- Uネック・Vネックで鎖骨がキレイに見えるデザインのもの
これらであれば普段の綿シャツよりも華やかに見えるでしょう。
また春らしくパステルカラーの淡い色を取り入れる方法もあります。
ストッキングは黒以外で。
寒い季節ではあるかもしれませんが、タイツではなくストッキングにしましょう。
色は、黒ではなくベージュです。
黒ですと喪服を連想させます。
賛否両論があるようですので、避けたほうが無難です。
それにやはり、お堅い雰囲気が出てしまいます。
もし黒系にしたい場合は上品なものでラメ入りや柄入り等ならいいでしょう。
アクセサリー
UネックやVネックのブラウスで首が見えるデザインのものならば、アクセサリーは欠かせません。
スーツ姿にはパールのネックレスが似合います。
しかし、普通すぎて年齢が年上にみえてしまうことも・・・
ですから長さの違うパールを重ね付けするか、2連になっているものをつけると良いと思います。
その他にはシルバーやゴールドのさりげないアクセサリーが最適です。
首元にみえるさりげないアクセサリーが悪目立ちせず上品な印象を与えます。
大きさは、大き目よりは小さ目がいいでしょう。
大きい目立つアクセサリーは存在感がありすぎて、「上品」とは違います。
指輪やピアスも控えめ・シンプルなデザインのものにしましょう。
スーツにつけるアクサセリーだとコサージュという方法もあります。
色々なアクセサリーがありますが、大事なのは控えめなデザインのものをつけるということです。
スーツ姿でハデな装飾はキャバ嬢のようになってしまいますので注意しましょう。
靴
リボンや花がついた、シンプルで華やかなデザインがおすすめです。
種類はパンプスが一番最適です。
色は、黒やグレーやベージュ等がスーツに合います。
フォーマルのように、硬い印象の靴じゃなくても大丈夫です。
ヘアスタイル
袴で出席される方は、しっかりとヘアセットをしています。
ですが、スーツ姿で同じように、しっかりとヘアセットをしてしまうと、服装が髪に負けてしまいます。
アクセサリーや靴もそうでしたが、スーツという服装に最適なのは、やりすぎない程度が一番でしょう。
ですからカールアイロンでウェーブをつけたりするだけでも、かなりサマになります。
他にはキチっとやりすぎないアレンジヘアなんかもオススメです。
もし、自分でできない場合はヘアメイクだけ、美容師さんにお願いするのもいいですね。
ちなみに私の学生時代の時の話なのですが・・・
卒業式の時にスーツを着て出席している女性の方がいました。
普段はヘアやメイクなどにあまり手をかけてない方だったのですが、卒業式のときに髪を巻いてスタイリングしていました。
ただ髪にカールがついただけだったのですが、普段と全然違う印象で素敵になっていたのを今も覚えています。
その人なりに、スーツという服装に合わせた身だしなみだと思うのですが、やりすぎてなくて「いいな」と思いました。
上記でも言っていますが、スーツで出席する人は巻くだけでも、普段とは雰囲気が変わってイイですよ。
ヘアカラー
式典ですし、スーツですから明るすぎは避けましょう。
黒で問題ありませんが、少々重く見える場合があります。
すこしだけ、髪のトーンが明るいだけでも、印象がかなり柔らかくなります。
それにヘアアレンジ等をされた場合でも、ヘアカラーをされていると、立体感がでてふんわり見えます。
個人的には7・8トーンくらいの、明るすぎず暗すぎずのヘアカラーをするのをオススメします。
メイク
ヘアの方でもそうでしたが、袴の人ほどしっかりやらなくても大丈夫です。
ですが、ノーメイクや薄すぎのメイクも少々考え物です。
なぜかというと、当日は写真を摂る機会が普段よりも多いことが考えられます。
写真にとった場合などは少々薄く映りやすいのです。
ですから普段よりほんの少しだけ、しっかりメイクすることをオススメします。
バッグ
リクルートのバッグは避けましょう。
ブランド物の高級品を持つ必要はありません。
スーツ姿の雰囲気に合う上品なモノを選びましょう。
【卒業式】女子大学生 スーツが正解?スーツ着用のポイント まとめ
- 卒業式では普段使いのスーツではなく、上品・上質な雰囲気のスーツを選びましょう。そうすることで社会人になってから、色んなシーンで使えます。
- スーツの色は黒・紺・グレーが主流。黒を選ぶ場合は喪服以外のモノにしましょう。
- ブラウスはフォーマルに見えないものにしましょう。フリルがついているものや光沢のあるものが望ましいです。
- タイツではなくベージュのストッキングが無難です。
- アクセサリーは、シルバーやゴールドのもので、小さ目のものにしましょう。「品」が大事です。
- 靴はフォーマルすぎないものにしましょう。色はブラックや紺・ベージュのものでリボンなどがついているパンプスなどが良いです。
- ヘアやメイクは普段より少々しっかりめにやりましょう。袴の方ほどしっかりやる必要はありません。
- バッグはリクルートのものは避けましょう。値段の高いものではなく、スーツの雰囲気にあった上品なものを選びましょう。
卒業式のマナー・服装・送辞・祝辞などのまとめ記事はコチラです → 【卒業式】マナー・服装・送辞・祝辞などの解説まとめ